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第8話 答えを聞きに来た

Penulis: るるね
last update Tanggal publikasi: 2026-02-10 20:47:38

 駅で鷹宮と別れたあと、陽菜は人混みに紛れて数歩歩いたところで、抑えきれずにそっと振り返った。

 ほんの数秒、遠ざかっていく鷹宮の背中を目で追い、その姿が雑踏に紛れる前に、慌てて視線を前に戻す。

 こんなささやかな仕草ひとつさえ、誰にも知られたくなかった。

 「ふっ」

 かすかに笑うような声が背後から届いた。

 騒がしい駅のざわめきに紛れてしまいそうなほど、か細く小さな音。

 けれど、改札の手前に差しかかったその瞬間、陽菜の背筋をかすめるような気配がふと胸に引っかかった。

 振り返ると、そこに立っていたのは一条だった。

 「?!」

 心臓が喉元まで跳ね上がり、次の瞬間にはずしんと沈み込むような重さが胸を打った。

 痛みすら伴う衝撃に、陽菜はただ目を見開いたまま、言葉も出せずに立ち尽くした。

 ――えっ、彼ってこんな人だったっけ?

 音もなく背後をつけてきて、突然姿を現すなんて。

 もう立派な大人になっているはずの一条が、いまだにそんな子どもじみたことをするとは思っていなかった。

 それに、こんな唐突な行動は、仲の良い友人同士のふざけ合いならともかく、何年も会っておらず、もともと親しく
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